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小説版ダンス・マカブル、読了。

かんっぜんにネタバレになるので、感想は追記にて。拍手コメも追記に返信!



もう正直に申してしまいますと、あまり納得のいく完成度合いではありませんでした。本当に申し訳ない。もちろん「良かった!!!」という人も居るだろうと思います。ただ、私は合わなかった、というだけでして。
まず、私が合わなかった理由をつらつらと。

・これはあくまで小説であって、ゲームではない。
そりゃそうだ、何だと思って買ったんだ、という感じですね。分かってはいたのですが、ゲーム特有のギミックなどが小説では表せません。私は、そこをどうするのだろうと思っていたのですが、この小説では「無理してゲームのギミックをなんとか表現する」よりも「無理をして噛み合わなくなるくらいならまるっと無視をする」選択となっています。
例えば、これは小説である以上、主人公であるアルエットの心情を描かなければなりません。ですので、どうしてもアルエット視点の一人称になります。また、小説である以上最後の月桂冠の選択肢を出すとなんだか文がおかしくなりますので、三人称である必要性も薄れてしまうのです。が、が!!!私は、ダンス・マカブルではその三人称、つまり「神から視点」こそ重要な、超重要なポイントだと思っていました。それは恐らくトゥルーEDだろうFIN1に至る過程を見ても分かります。ゲームでは、プレイヤーは神でしたが、小説では、読者は神でなくなってしまったのです。
また、ギミックと言えばなんといってもあのMAP。何を表しているのか気づいた瞬間に、驚きや感動、感心や空恐ろしさを感じだプレイヤーも多いのではないのでしょうか。小説では、こちらも省かれています。省かざるをえないのですが、「人の体のように見える」というようなアルエットの気付きもなく、ゲームをしたことのない人間にはその聖堂が何を意味するか気づく材料が皆無なのです。
他にも、ラビリンスの柱の移動や水門のアブラカタブラなど細かいギミックは大体省かれています。

・読者が考察する余地が少ない。
上記と連動するような内容ではあるのですが。私は、小麦畑ゲーの面白さの一つに「プレイヤーが考察できる」という点があると思います。かもかてなら人間関係の考察、マヨヒガならラストのギミックに関して「ははーん、これは日本神話のあの話だな」と、デンシャなら「これは日本でのあの時系列を元にしているんだな」といった具合に。私もゲームの考察は滅多にしないくせに、ダンス・マカブルは柄にもなく考察記事を書いてしまいました。そこでも主張したのですが、このゲームでの考察の肝は「黒死病」と「キリスト教」の二つにあると考えています。この小説では「ネズミ」や「神父の仮面」などのワードから読者が「ははーん、これは黒死病だな」と考察することはできるものの、肝心のキリスト教に関しての考察が大変やりにくいものとなっています。精々、舞台が聖堂であること、アルエットが夢の中で茨の冠を被ったこと、ラザールに月桂冠を渡したこと、またラザールとロッシュの名前くらいでしょうか。そも、月桂冠に関してはゲームのように月桂冠を渡したことによるラザールの沈静化がなく、元からラザールがだいぶ冷静なので尚更分かりにくいかも。ただ単に私が鈍いのかもしれませんが、私がこのゲームとキリスト教が思ったよりも根深い関係にある、と気づいたのはMAPがキリストの躰を模していて、アルエットがそれに磔刑を施していると気づいた時です。それに気づいた時の感動たるや!!また、このアルエットが磔刑を施していくギミックの〆は「月桂冠を持っていかせる」からFIN1の最後、アルエットの謝辞にあると思います。ここで、プレイヤーが、「私神だったー!!!!」となるわけです。そうして、あのSAN値直葬EDでアルエットの幕を下ろさせたのが自分自身であること、怒りの日EDでアルエットを歩く感染源とさせたのが自分自身であることを理解するのです。ゲームでも好きなギミックの一つですので、これらの考察の余地、感動の余地がなくなってしまったのは少し残念でした。

・内容がゲームと違いすぎる。
これは、小説発売前のサイトでキャラクターが増えている時点で薄々気づいていたのですが、思った以上でした。特に神父のイベントがごっそり削られていた上、その内「神父とクッキング!~四泥棒の酢~」イベントが新キャラとのエピソードとしてシフトしていたので、神父の「実は医者」というキャラがかなり薄まってしまったイメージ。特にホラーゲームの小説化としての側面を際だたせるためでしょうが、終盤まで神父が悪役として動き、かつ「SAN値直葬覚悟で神父に体当たりしてイベントを出すプレイヤー」も居ないわけですから、神父が大分嫌な奴でした。アルエットが作った薬を勝手に奪いとって説明なしにまいたりね。いや、これだけ読むとゲームと一緒っぽいですが、小説内では神父は酢を持ってくるように全く頼んでないですからね。現状を打破するためにアルエットが一から作った酢を強引に取り上げてまいてますからね。そこから最後の神父と親しげなシーン。ダンス・マカブルプレイ済みを想定しているのでしょうが、未プレイの人はぽかーんじゃないでしょうか。「え??さっきまで敵だったじゃん????」みたいな。プレイ済みの私はゲーム内で最初はビビりながらも「突撃!神父の回想イベント」をこなしていったからこそ神父へ医者としての信頼感、アルエットと過ごしたことが分かっているからこそ神父へ親しみを持っているわけですが、小説内ではそのイベントがごっそりカットされているわけですから、最後ちょろっと助けたっぽいシーンが出てきても、小説の大部分を使って作り上げてきた神父への不信感は拭えないのではないでしょうか。


と、ここまでが合わなかったところ。もちろん、素敵なところもありましたとも!以下には、嬉しかった点をつらつらと。
・挿絵が多い。
ノベルとして、挿絵は多い方だと思います!!しかも立ち絵を担当してらした方が挿絵も描かれてるわけですから、「絵柄がイメージと違う;;」などといったこともありません。アルエットがもうめっちゃカワイイですし、何より月桂冠を被ったラザールのイラストがあるのも嬉しいところです。裏表紙のウエディング姿のアルエットも必見!!

・ラザールの出番が多い。
ゲームとは違った展開ということで、始終ラザールが一緒にいてくれます。ゲームではラザールを追っかけ回していても基本的にはアルエットは一人で探索していました。そりゃあゲームではラザールはあの幸せな結婚式のために大体聖堂でスタンバってくれているので仕方ないのですが、もっとラザールと探索したかった!という人には嬉しい展開です。ずっとラザールと一緒の探索なので、挿絵もラザール率が高し!

・oumiさんのあとがきが読める。
一ページと少しという文量ですが、「ああ、oumiさんの文だ……」という締め方。うまく言えないですが!素敵!











ドット京さん>いいですよね(ノ´∀`*)「恐れることなく彼らと歩き続ける~」には痺れました。小説版といえば、ドットも見れなくなってしまったことも残念でした(´・ω・`)特にFIN5の最後、横たわるアルエットのドットの動きはとても好きでしたので。
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Re: 66さん

初めまして、ブログを読んでくださって、ありがとうございます(╹◡╹)
私のこの記事は、決して小説をこき下ろしたり攻撃したいのではなく、誰か共感する人がいないだろうか、もしくはネタバレを全く気にせず、小説を買う前にはマイナス点も考慮して買いたいという人の何か参考にならないだろうか、と思って書いたものですので、共感していただけてとても嬉しいです。
確かに、磔刑はとても、とっても大切なイベントですよね。キリストの体を模し、またドレスや左手薬指にあたる所に結婚指輪を置くことによってアルエットの体をも模したあのMAPに磔刑を施すということは、神に赦しを貰うためにも必要不可欠なものですし、当時のペストの治療法である「体を刺して悪い血を出す」ということも表しているのだと思います。だからこそ刺した場所からネズミが逃げるわけですね。66さんと同じく、それがあったからこそのあの月桂冠であるのになあ、という感想です。
でもやっぱり、文のみでゲームのギミックを表現したり、既に決まっている尺の中でゲーム内容を全て盛り込むのは難しいのでしょう。小説内ではアルエットがずっと足の痛みを気にして、かつ夢の中で茨の冠を被せられたりしているので、それが磔刑の代わりになっているのかな、と思います。
こちらこそ、長々と冗長な文を失礼致しました。
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